InstallShield

01476 : 64 bit OS 用インストーラの作成方法(Windows Installer)

64 bitOS 用のインストーラ作成に関する基本的な設定と注意事項です。


対象製品:DevStudio9、InstallShield X 以降
対象プロジェクト:基本の MSI プロジェクト、InstallScript MSI プロジェクト


[概要]

64 bit 用のアプリケーションをインストールする場合には、以下のような設定が必要となります。

・[テンプレートの概要] プロパティの構成
 インストールが 64bit システムをターゲットにする場合、[テンプレートの概要] プロパティに適切なプロセッサ値
 (x64 または Intel64) を指定する必要があります。Windows Installer の仕様で、[テンプレートの概要]プロパティ
には x64 と Intel64 の両方を入力することはできません。

 また、Intel、x64、Intel64 は共存ができないため、32bitと 64bitはインストーラを分ける必要があります。
 リリースフラグ を使用すると、1つのプロジェクトで 32bit 用と 64bit 用それぞれのインストーラを作成する
 ことができます。

・Windows Installer のスキーマ
 64 bit インストーラでは、Windows Installer のスキーマを 200 以上に設定する必要があります。
 スキーマは Windows Installer の最小バージョンを識別する整数です。パッケージが Windows Installer 2.0 以上を
 必要とする場合、スキーマを 200 に設定します。

・64bit コンポーネントの作成
 64bit 用のコンポーネントは、コンポーネントの[64 ビット コンポーネント]プロパティを[はい]に設定します。
 リリースに1 つでも 64bit コンポーネントが含まれていると、64bit パッケージが作成されます。

・64bit システムフォルダへのパス
 64bit のシステムフォルダへのパスは、以下のプロパティを使用します。

 CommonFiles64Folder
 ProgramFiles64Folder
 System64Folder


[設定方法]

64bit 用インストーラで、Program Files(64bit 領域)へのファイル転送やレジストリ登録を行う設定例です。

1. [一般情報]-[概要情報ストリーム]ビューの[テンプレートの概要]プロパティで x64、Intel64 いずれかを指定します

  例)
   x64;1041
   Intel64;0   など


2. [概要情報ストリーム]ビューの[スキーマ]プロパティを 200 に設定します

3. [セットアップのデザイン]ビューで 64bit用のコンポーネントを選択し、[64 ビットコンポーネント]プロパティを
  [はい]に設定します

4. 64bit用のコンポーネントの[インストール先]を変更します

  例)[ProgramFiles64Folder]My Company Name\My Product Name

  ※[一般情報]-[製品のプロパティ]で[INSTALLDIR]の設定自体を、64bit の ProgramFiles64Folder に変更すること
   も可能です。

5. [レジストリデータ]ビューでレジストリを登録します

  例)HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MyCompany\MyProduct

  ※コンポーネントの[64 ビットコンポーネント]プロパティが[いいえ]に設定されている場合には、
   HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node に登録されます。

6. ビルドして、64bit システム上でインストールを実行します


[備考]
さらに詳しい情報については、以下のヘルプをご参照ください。

製品ヘルプ:
64 ビットオペレーティング システムをターゲットにする

MSI Help Library:
Using 64-Bit Windows Installer Packages




64ビット、64-bit、64
2009/03/03 15:21:35
2017/10/16 16:52:32