InstallShield

01559 : パッチ (Update.exe)の作成方法


Windows Installer ベースのインストーラ(基本の MSI 、InstallScript MSI プロジェクト)で、パッチを作成する方法です。

対象製品:InstallShield 11 以降
対象プロジェクト:基本の MSI プロジェクト、InstallScript MSI プロジェクト



[パッチの概要]

Windows Installer は 3 種類の製品アップグレード (メジャー アップグレード、マイナー アップグレード、スモール アップデート) をサポートしています。

パッチを作成する場合、これらのアップグレードのうちスモールアップグレード または マイナーアップグレードを行なうものとして作成する必要があり、
メジャーアップグレードを行なうパッチを作成することはできません。 (アップグレードの詳細ついては、FAQ 01473 マイナーアップグレードとメジャーアップグレード
の作成方法を参照)

パッチにはアップグレードに必要な差分のみが含まれるため、フルメディアのアップグレードインストーラに比べ容量を軽減することができますが、
インストールを行うにはターゲット上に旧バージョンがインストールされている必要があります。

[パッチ作成方法]

パッチの作成にはフルメディアの最新版アップグレードインストーラとパッチ適用対象の旧バージョンインストーラが必要となります。
パッチの基本的な作成方法は、以下よりファイルをダウンロードしてご覧ください。

パッチ(マイナーアップグレードパッチ)の作成方法


[注意点]

以下、パッチ作成時の注意点となります。

A) アップグレードインストーラと旧インストーラのメディア構造は揃える

アップグレードインストーラと旧インストーラのメディア構造が違う場合(例:旧バージョンは単一のSetup.exe形式 アップグレードはCD-ROM形式 )
不都合が生じる場合があります。 アップグレードインストーラと旧インストーラのメディア構造は統一してください。

B) パッチの適用可能なバージョンを明示的に指定する

パッチはデフォルトで複数の旧バージョンへの適用が可能ですが、明示的に指定をしていないバージョンへの適用は予期しない動作の
原因となります。パッチを作成する際は、複数のバージョンに対応した設定を明示的に行なうか、適用可能なバージョンを限定させるか
いずれかの設定を行なってください。

※ パッチの対象バージョンの指定方法には、2つの方法があります。詳しくは以下の FAQ ご参照ください。
FAQ:02105 パッチ作成時の対象バージョン指定方法


C) アップグレードパッケージをビルドするとき、ビルドの設定で”パッチの最適化”を使用する

パッチは差分のみの抽出が行なわれたパッケージとなります。差分の抽出をより正しく行なうため、パッチの元となるアップグレードパッケージを
ビルドする際にビルドの設定で”パッチの最適化”オプションを使用してください。

※ 具体的な設定方法は、上述の PDF に記載されております。

[備考]
この記事は、InstallShield 2010 Premier Edition を基に作成しています。
InstallShield 2010 以外のバージョンでは設定名など一部異なる場合もあります。

検索文字列:アップデート、アップグレード、Windows Installer セットアップのアップグレード、バージョンアップ、Patch Packages、msp、Update.exe


2009/08/06 11:47:45
2017/10/16 17:09:59